アクチノマイシンD(コスメゲン)       actinomycin  分類 抗がん性抗生物質             
抗がん剤の特徴
  アクチノマイシンはダクチノマイシンとも呼ばれ,アメリカのメルク社が開発した抗がん性抗生物質で,日本では1969年に発売されました。
  
 この抗がん剤の詳しい作用機序は明らかになっていませんが,がん細胞内にとどまりやすい性質があり,DNAのグアニンと結合して,複合体をつくり,RNAの合成を抑制して,がん細胞の増殖を阻止すると考えられています。

 この抗がん剤は高濃度で投与された場合,DNA自体の合成も阻害し,細胞分裂の時期とは関係なく作用します。

 横紋筋肉腫に対するVAC療法=ビンクリスチン・アクチノマイシンD・シクロホスファミド等,小児がんの治療では重要な抗がん剤となっています。

抗がん剤治療の対象となるがん
  ウィルムス腫瘍,(腎芽腫),絨毛(じゅうもう)がん,ユーイング肉腫,横紋筋肉腫などに使用されます。 その他には,骨髄腫,精巣腫瘍などにも使用されます。

投与方法
 成人,小児共に体重に合わせた量を静脈に注射します。いずれも投与後2週間は休止します。
 投与中は,点滴を遮光カバーで覆います。

抗がん剤の副作用
 重篤な骨髄抑制により感染症や貧血,出血傾向が見られることがあります。その他,重篤な副作用としては,アナフィラキシー反応,肝臓障害(肝静脈閉塞症)が報告されています。
 
 その他の副作用としては,食欲不振,吐き気・嘔吐,下痢,口内炎などの消化器症状がよく見られる,脱毛や皮膚が黒くなる色素沈着などの皮膚症状も見られます。

 また,全身倦怠感や手足のしびれ,頭痛などが起こることもあります。
 

使用上の注意
 点滴中に動いたりして抗がん剤が血管外にもれると,皮膚に炎症を起こしたり,時には皮膚に潰瘍ができることもありますので,注意してください。

 染症にかかっている人や肝臓や腎臓に障害がある人は,本剤の投与に際して,投与が可能かどうか,慎重に検討する必要があります。

 また,水痘または帯状疱疹にかかっている人はこの抗がん剤の使用はできません。

 催奇形性が報告されており,妊婦または妊娠の可能性がある人は医師に相談してください。授乳は控えてください。
 
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