食品・サプリメント |
相互作用を伴う抗がん剤 |
アルコール |
抗がん剤治療中は解毒作用をもつ肝臓に負担がかかります。肝臓で代謝されるアルコールは肝臓にさらに負担をかけることになるので,治療が終了するまで,禁酒が原則です。
特に,プロカルバジンやカルモフールは強い二日酔い症状を起こします。
また,メトトレキサートは肝障害が発生しやすくなります。
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グレープフルーツ |
抗がん剤に限らず,一般の薬剤であっても,グレープフルーツの苦み成分フラボノイドは,肝臓の解毒,代謝を妨げるはたらきがあり,その薬剤のはたらきを異常に増強する場合があります。抗がん剤使用中は摂取はしない方がよいと思われます。
グレープフルーツの摂取を止められている抗がん剤には,イマチニブやゲフィチニブ,イリノテカン,タミパロテン,ベキサロテン(日本では未承認)等があります。 |
カフェインを含む食品 |
プロカルバジンは,血圧異常や頭痛を起こすことがあります。 |
ビタミンAを含む食品 |
ビタミンA誘導体であるベサノイド(トレチノイン),タミバロテン(アムノレイク)はビタミンA過剰症を引き起こし,急性前骨髄球性白血病の治療では, レチノイン酸症候群と言う重篤な過剰症になる場合もあります。 |
セイヨウオトギリソウ
(セントジョーンズ・ワート) |
セイヨウオトギリソウは別名セントジョーンズ・ワート と呼ばれ抗うつ作用のあるサプリメントとして人気があります。
転移性大腸がんに使用されるイリノテカン(カンプト)は,体内に入ると代謝されSN-38という物質に変換します。セント・ジョーンズ・ワートを摂取するとSN-38の代謝が促進されて,血液中の濃度が減少し,抗がん剤の効果を弱めます。
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