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食事の注意点について−抗がん剤治療

 
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抗がん剤治療における食事の注意点を教えてください。

 
       
  抗がん剤治療の食事で多くの患者が直面する最大の問題点は,食欲不振,吐き気,おう吐などの副作用です。

 これは放射線治療の場合も同じですが,食欲が無いときに患者自身があるいは周囲のものが無理食べよう,あるいは食べさせようとすると強いストレスとなって,治療にもよい結果を生みません。

 そのような時は,あまり無理をせず,好きな物,あるいは食べやすいものを食べられる時に食べるということが良いでしょう。

 病院の栄養士さんに相談してみるのもよいでしょうし,栄養補助食品などは,全国病院用食材卸売業共同組合(TEL03−3219−7471)に問い合わせてみると近くの取り扱い店などを紹介してくれます。

 栄養補助食品などサプリメントのビタミン成分の一部は抗がん剤の作用を妨げたり,副作用を強めたりすることになるので,摂取にあたっては医師に相談しましょう。

 また,抗がん剤の治療中は食事の際に水分を摂りすぎるとおう吐の原因になることもありますが,逆に副作用でおう吐や下痢などが続いた場合は脱水症状になる場合があり,水分補給をこころがけなくてはなりません。 この場合はスポーツドリンク類が最も適しています。

 抗がん剤治療中は免疫力が落ちているために,感染症にかかりやすくなっています。
生ものは避け,できるだけ火を通したものを食べましょう。また作り置きしたものは食べないようにしましょう。

 以下に注意すべき抗がん剤と食品やサプリメントとの相互作用を報告します。

 食品・サプリメント  相互作用を伴う抗がん剤
アルコール  抗がん剤治療中は解毒作用をもつ肝臓に負担がかかります。肝臓で代謝されるアルコールは肝臓にさらに負担をかけることになるので,治療が終了するまで,禁酒が原則です。

特に,プロカルバジンやカルモフールは強い二日酔い症状を起こします。

また,メトトレキサートは肝障害が発生しやすくなります。
 グレープフルーツ 抗がん剤に限らず,一般の薬剤であっても,グレープフルーツの苦み成分フラボノイドは,肝臓の解毒,代謝を妨げるはたらきがあり,その薬剤のはたらきを異常に増強する場合があります。抗がん剤使用中は摂取はしない方がよいと思われます。

グレープフルーツの摂取を止められている抗がん剤には,イマチニブやゲフィチニブ,イリノテカン,タミパロテン,ベキサロテン(日本では未承認)等があります
 カフェインを含む食品  プロカルバジンは,血圧異常や頭痛を起こすことがあります。
 ビタミンAを含む食品 ビタミンA誘導体であるベサノイド(トレチノイン),タミバロテン(アムノレイク)はビタミンA過剰症を引き起こし,急性前骨髄球性白血病の治療では, レチノイン酸症候群と言う重篤な過剰症になる場合もあります。
セイヨウオトギリソウ
(セントジョーンズ・ワート)
セイヨウオトギリソウ別名セントジョーンズ・ワート と呼ばれ抗うつ作用のあるサプリメントとして人気があります。

転移性大腸がんに使用されるイリノテカン(カンプト)は,体内に入ると代謝されSN-38という物質に変換します。セント・ジョーンズ・ワートを摂取するとSN-38の代謝が促進されて,血液中の濃度が減少し,抗がん剤の効果を弱めます。


 
   
       
 
   
 
 
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