タモキシフェン Tamoxifen ホルモン剤−抗がん剤の種類 |
抗がん剤の特徴 |
タモキシフェンは女性ホルモンのエストロゲンの働きを阻害する代表的な抗がん剤です。 この抗がん剤は1960年代にイギリスで開発され,日本では1981年に乳がん治療薬として承認されました。 がんのなかには女性ホルモンのエストロゲン受容体をもつものが多く,その受容体にエスト ロゲンが結合するとがんの増殖が促進されます。 タモキシフェンはエストロゲンの類似構造を持ち,エストロゲンが受容体と結合する前にがん細胞の受容体と結合することで,エストロゲンをブロックします。 この結果,がん細胞は増殖が抑えられます。 また,からだの他の部位ではエストロゲンと同様の機能をもち,骨粗程症を予防したり,コレステロールを低下させて心臓病のリスクを低減します。 |
抗がん剤治療の対象となるがん |
乳がんが対象です。 ただし,エストロゲン受容体またはプロゲステロン(黄体ホルモン)受容体が陽性の場合。 その他,子宮がん,悪性黒色腫(メラノーマ)などにも有効とされていますが,日本では未承認です。 |
投与方法 |
経口の錠剤で,1日の投与量を1〜2回に分けて経口投与します。 |
抗がん剤の副作用 |
更年期障害に似た症状が起こりやすく,生理不順や不正出血,倦怠感,寝汗,頭痛,ほてり吐き気・嘔吐,発疹,食欲不振,うつ状態などがみられます。 す。 重篤な副作用はあまり起こりませんが,まれに子宮筋腫や骨髄抑制,肺塞栓症,白内障,アナフィラキシー症状などがみられることがあります。 まれに,子宮がんを発症するおそれがあるので,子宮の定期的な検査が必要です。 |
使用上の注意 |
タモキシフェンは妊娠率を上げる効果があり,また催奇形性が報告されているので,この抗がん剤による治療中は避妊が必要です。 また,経口避妊薬(ピル)は効果を弱めるため使用は避けてください。 抗結核薬のリファンピシンの併用ではこの抗がん剤の代謝が促進されてしまう可能性があります。 エイズ治療薬のリトナビルとの併用ではこの抗がん剤の血中濃度が上昇してしまう可能性があります。 抗血液凝固剤のワルファリンカリウムなどとの併用ではその作用が増強する可能性があります。 授乳中の人は授乳を控えてください。 |
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