ビノレルビン (ナベルビン) Vinorelbine 分類 植物アルカロイド |
抗がん剤の特徴 |
ビノレルビンはニチニチソウに含まれる成分をもとに開発された植物アルカロイド系の抗がん剤です。 細胞分裂時に染色体を新しい細胞に転移させる機能を持つ微小管の合成を阻害することで,抗がん効果を発揮します。 国外では非小細胞肺がんや進行再発がんの治療に使用されていましたが, 国内では,非小細胞肺がんに対して,承認され,1999年に発売されました。 |
抗がん剤治療の対象となるがん |
非小細胞肺がんで,手術不能の場合,または標準治療をおこなった後,憎悪・再発した乳がんに使用されます。 いずれの場合でも,アントラサイクリン系およびタキサン系の抗がん剤による治療を受け,効果がなかったか再発した人が対象となります。 また,転移性乳がんに対しては,分子標的治療薬トラスツズマブとの併用療法で高い効果が期待されています。 |
投与方法 |
注射剤で,成人は通常1日1回静脈内に投与します。 |
抗がん剤の副作用 |
骨髄抑制が見られますが,特には白血球減少は高頻度で見られます。またそれにともない感染症や貧血,出血傾向なども起こります。 植物アルカロイド系の抗がん剤の中では,神経系に対する毒性が比較的弱く,重篤な神経障害を引き起こすことはあまりありません。 したがって,植物アルカロイド系薬剤の特徴である手足のしびれなどの末梢神経障害は比較的少ないとされています。 しかし,他の植物アルカロイド系の抗がん剤同様,まひ性腸管閉塞や間質性肺炎,気管支けいれん,心筋梗塞が起こることがあります。 その他重篤な副作用としてては急性腎炎や膵炎などが報告されています。 |
使用上の注意 |
この抗がん剤は投与中に薬が血管外にもれ出した場合,皮膚障害が大きいので,点滴中はあまりからだを動かさないよう注意してください。 このビノレルビンはアルカロイド系抗がん剤により,重い過敏症を起こしたことのある人や骨髄機能が著しく低下している人,重い感染症にかかっている人は使用できません。 ミコナゾールなどの抗真菌薬,抗てんかん薬剤フェニトイン,マクロライド系抗生物質,カルシウム拮抗薬剤,ペンゾジアゼピン系の向精神薬剤との併用では副作用が増強する場合があり,注意が必要です。 催奇形性が報告されているため,妊婦や妊娠している可能性のある人は医師に相談してください。また,授乳は控えてください。 |
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