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免疫力の低下と放射線治療について

 
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放射線治療では,白血球の数が減少し,免疫力が低下すると聞き,心配しています。大丈夫でしょうか?

 
 
       
   放射線治療の免疫力や白血球数の低下に関しては不安をかかえていらっしゃる方も多く,また,誤解している方も多いようです。

 確かに,免疫細胞としての白血球は放射線に弱く,照射により一時的に減少します。これを骨髄抑制といいます。

 この白血球は骨髄でつくられます。特に成人の場合,背骨や骨盤の骨などで主につくられます。


 したがって,この部位に照射することを避けるようにすることで,免疫力低下はかなり防ぐことができます。

 近年の放射線治療機器はピンポイント照射が可能となり,放射線治療単独での低下はそれほど大きなものではありません。

 むしろ心配なのは抗がん剤治療や抗がん剤と放射線治療を併用した場合です。抗がん剤は全身の骨髄に作用するため,骨髄は大きなダメージを受け,白血球の減少は放射線治療よりも大きいのです。

 白血球の減少を改善する治療薬も開発されており,放射線治療に関しての免疫力低下は,あまり心配する必要はないといえるでしょう。

 本文の中でも説明していますが,放射線治療では,放射線で弱ったがん細胞を免疫細胞が殺すことで効果を上げており,意外にも免疫力の力無くしてはなり立たたないのです。

 最近では,放射線治療と樹状細胞を組み合わせた放射線免疫療法が登場し,成果を上げています。

 すなわち免疫力を上げながら,放射線治療を行うことも可能になり,これからはこのような治療法がますます評価されるようになると思います。

   
 
 
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