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多発性骨髄腫
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■ 多発性骨髄腫の特徴・生存率
骨髄には,白血球や赤血球などの様々な血液細胞をつくる造血幹細胞が数多く存在しています。
これが分化を繰り返して様々な血液細胞になりますが,その過程でがん化することがあります。
血液細胞の中で,体内に侵入してきた病原菌などの異物を排除する抗体をつくるのが形質細胞で,この細胞ががん化したものが,多発性骨髄腫です。
正常な形質細胞は,免疫グロブリンというタンパク質を作り出します。この免疫グロブリンは病原体など体内に侵入した異物を見分ける「抗体」ですが,がん化した形質細胞で作られた免疫グロブリン(Mタンパク)は抗体として機能せず,体の骨を破壊するなど,様々な障害を引き起こします。
一方,正常な免疫グロブリンは減少するため,免疫機能が低下して,肺炎などの感染症にかかりやすくなります。
一般的に治癒は困難であるといわれ,平均生存期間は3〜4年で10年以上の生存率は約3〜5%と報告されています。
日本では欧米に比べて患者数は少ないと報告されていますが,近年,高齢化に伴い急増し,年間に約4千人が亡くなっています。
最近になり,抗がん剤の新薬が承認され,生存率が大幅に向上し,患者には朗報となっています。
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■ 多発性骨髄腫の原因と症状
多発性骨髄腫の原因ははっきりしたことはわかっていませんが,高年齢,遺伝的な要素(染色体異常),放射線被曝,特定の化学物質との長期間の接触,が関係していると考えられています。
初期にはほとんど症状がなく,他の病気の検査で発見されることもあります。このがんの特徴的な症状は,全身の骨破壊による骨痛ですが,この症状が見られるのは,がんが進行してからです。
全身のいたるところが痛み,特に腰,胸,背中などの痛みが続きます。痛みは安静時に軽く,からだを動かすと強くなりますが,日によって痛みの程度が違うのも特徴です。
さらに進行すると骨折などが起こるようになります。正常な免疫グロブリンの減少により,全身のだるさ,めまい,息切れ,感染による発熱,出血などが起こりやすくなります。
神経の圧迫による視力障害や手足のまひ,しびれ,腎障害による食欲不振やむくみが出ることもあります。急性型もありますが,大部分は慢性型です。
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■ 多発性骨髄腫の検査
本来は,内科の血液科で受診すべきですが,症状が見られないため,健康診断でMタンパク(骨髄腫タンパク)が発見されて紹介されるケースも多く,腰痛などの治療のため,整形外科を受診して,紹介されることもあります。
検査では,血液検査と尿検査でMタンパクが見られるかどうかを調べます。Mタンパクが確認できたら,次には骨髄穿刺をして,骨髄液を採取します。
その骨髄液中に骨髄腫細胞が10%以上認められた場合,X線検査、X線CT検査,MRI検査などで骨の破壊状態を調べます。
骨髄腫の診断には,以上の検査のうち二つ以上に変化が認められることが必要です。ほかに血沈の促進,貧血,血清カルシウムの上昇,腎機能の悪化などが参考になります。
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■ 多発性骨髄腫の病期
病期は,骨髄腫細胞の数,貧血,高カルシウム血症,骨の異常,Mたんぱくの5つの条件から判定し,1期〜3期に分類されます。
Dure & Salmon分類
病期 |
診断 |
おもな治療法 |
1期 |
骨髄腫細胞の数は比較的少なく,以下の条件を満たしている。
@貧血でない。(ヘモグロビン10g/dl以上)
A血清カルシウムは正常
B骨のX線像は正常。または孤立性形質細胞腫のみ認められる。
CM(モノクローナル)たんぱくの量が少ない。
(19A型39/dl以下,lgG型5 g/dl以下) |
無症状の場合は経過を観察し,2〜3ヵ月に一度検査を受ける。
発症したり検査値に異常が出れば治療を開始する。 |
2期 |
1期と3期の条件を満たさないもの。 |
化学療法が中心になる。骨の腫瘤や病巣が局所の場合は放射線治療を行うこともある。
臨床試験への参加を考慮する。 |
3期 |
骨髄膜細胞の数が非常に多く,以下のいずれかを満たしている。
@貧血が強い。(8.5g/dl以下)
A血清カルシウムが12mg/dl以上。
B骨のX線像では融解病変が認められる。
CMたんぱく量が多い(19A型5 g/dl以上,19G型79/dl以上)。 |
亜分類 |
A:腎機能は正常である。
B:腎機能に障害がある。 |
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■ 多発性骨髄腫の治療
病期や骨髄腫細胞の増加率などから,治療方針が決まります。初期でMたんぱくが少なく,症状や骨の障害もほとんどない場合には,治療をせずに経過観察することもあります。
● 抗がん剤治療
治療は抗がん剤治療が中心となります。
多発性骨髄腫の治療では,MP療法(メルファラン,プレドニゾロン)やVAD療法(ビンクリスチン,アドリアマイシン,デキサメタゾン)などが標準的な治療法として以前からよく行なわれてきました。
しかし,病気が進行してしまうと,このような従来の治療法だけではうまく抑えることができず,限界がありました。
しかし,有効な新薬が開発され,良好な成績をおさめています。その新薬とは分子標的治療薬のボルテゾミブと,かつて催奇形性で問題になったサリドマイドです。さらに,レナリドミドという新薬も異例の短期間で承認されました。
ボルテゾミブは,プロテアソームという細胞内器官に作用して,骨髄腫細胞の増殖を抑制します。また,サリドマイドは,血管新生阻害作用によって,骨髄腫細胞の増殖を抑えます。
レナリミドはがん細胞を死滅させ,がん細胞への血管新生を阻害したり,がん細胞を攻撃する免疫細胞を活性化したりするなど,様々な作用があります。
レナリミドはサリドマイドに似た分子構造をしていますが,抗腫瘍効果はサレドに比べはるかに高く,副作用はずっと少ないという特徴があります。
欧米からは初回の治療でこれら3剤を用い,すぐれた治療成績が報告されています。しかし日本の保険承認では,いずれも再発・難治性の場合のみでしか認められていません。
●自己末梢血幹細胞移植
65歳以下で,臓器障害がなく,心肺機能が正常であれば,自己末梢血幹細胞移植が適応できます。
この治療法では,事前に抗がん剤でできるだけ骨髄腫細胞を減少させます。その後,自分自身の末梢血液に含まれるわずかな末梢血幹細胞を採取し,凍結保存します。
その後に大量の抗がん剤で,それまでの化学療法でも残っていた骨髄腫細胞を根絶し,凍結保存しておいた末梢血幹細胞を戻す治療法です。
通常の治療よりも生存期間の延長が認められていますが,大量の抗がん剤による吐き気などの副作用と一時的な免疫細胞の白血球消失による発熱,下痢,めまいなどが見られます。
したがって,年齢だけでなく,この治療耐えられるだけの患者の体力も必要になってきます。
●放射線治療
放射線治療は,がんが狭い範囲にとどまっている場合には有効で,骨折の危険性がある病変や,痛みにの緩和のため,行うこともあります。
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■ 治療後の生活の注意
痛みその他の症状があっても,必ずしも安静を守る必要はなく,骨病変の部位と性格,程度に注意をしながら,からだを動かすことも重要です。
ただし,常に骨折の危険性がありますので,急激に動いたり,重いものを持ったりするのは避けたほうがよいでしょう。
また,抗がん剤治療で免疫力も低下しますので,かぜの流行時や人ごみに出るときには,マスクを着用し,うがいをするなど,感染に気をつけましょう。
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